MIJ FACTORY HARAJUKUが繊研新聞に掲載されました。

繊研新聞5月10号

 リアルファクトリー 原宿の専門店が順調

「国産のステッカーを世界へ」

ファッション雑貨・アパレル専門店のリアルファクトリー(東京 ☎03・5496・9005)が16年4月に原宿竹下通りに出店したステッカー専門店「MIJファクトリー」が、インバウンド(訪日外国人)、修学旅行生のお土産需要などで順調に売り上げを伸ばしている。(吉井稔)

【作品の面白さで】

「20年のオリンピックに向け、日本のクリエイターやアーティストを世界に発信するために、作品をステッカーで気軽に表現できる専門店を出した。メイド・イン・ジャパンにこだわって、屋号にMIJと冠した」と木原宏社長。店舗は13平方メートルと狭いが、壁一面にステッカーと一部、缶バッジ、マグネットバッジ、スカーフなどを掲示している。ステッカーの種類は1200種ほどで、単価は一枚300円。「お土産需要が中心だが、SNS(交流サイト)や口コミで広がり、作品の面白さで来店する消費者も増えている」(清水麻里店長)。特にインバウンド客が日本のアニメやキャラクターステッカーを含め平均20~40枚を購入する。修学旅行生は3~5枚程度、客単価は1000円ほどという。

今後は期間限定店も視野に

【半数は持ち込み】

1200種を揃えるステッカーはアニメやキャラクターの「ワンピース」「ハローキティ」「なめ猫」など仕入れ商品が半数だ。残り半数は、クリエイターが持ち込む作品。現在は25人ほどが参加し、12種の作品を各5枚で60枚を店頭に出している。月間で5枚が売り切れるヒット商品は少なくないという。トランプ大統領などの時事ネタも反映され、クリエイターからの申し込みは増え続けている。また、アイドルやテレビのアニメ番組のステッカーも受注製作し、こうした取り組みで商品の販売精度も高まっている。ステッカーはポリエステルや塩化ビニルなどを材料にしており、「紫外線や水にも影響されないので劣化しない」。また、「生産は小回りが利き小ロットが可能。在庫の場所を取らないし、物流もコンパクト。販売時は難しい接客の必要がない」と、少ない人員でもビジネスを続けやすい条件が揃っている。新業態を出したきっかけは「印刷関連業のフナミズ刃型製版(埼玉)を営む兄の木原一裕氏がステッカー印刷を手掛けており、店を出す誘いを受けた」こと。市場性、単価、立地などを調査し昨年4月末に原宿出店を決意した。1年が経過し、「今年から来年はインバウンド需要の見込める地域を選んで期間限定店を2、3店試したい」という。19年には京都、大阪に出店し「ブランドとしての確立を目指す」考えだ。

リアルファクトリーの業績は雑貨・アクセサリーの既存5店舗と他ブランドの催事販売代行出店で16年8月期の売上高3億円、17年8月期で新業態を含め4億円を目指す。